全国各地にあり、学校のセカンドスクールや林間学校などで使用される「自然の家」は、場所によっては個人の宿泊ができたり、家族向けイベントを開催していることがあります。
千葉県長生郡にある「千葉市少年自然の家」では、毎月さまざまな宿泊イベントが企画されています。
「子どもに自然体験をしてほしいけれど、自分がアウトドアの経験が乏しい」という親御さんには特にオススメ!
千葉市少年自然の家の魅力をご紹介します。
・子どもとアウトドアやいろいろな体験をしたい
・アウトドアの経験が乏しいので指導者がほしい
・アウトドアの道具を持っていない
・手軽にアウトドアを楽しみたい
・低予算で自然体験を楽しみたい
千葉市少年自然の家とは?
「千葉市少年自然の家」は、自然環境における宿泊を伴う集団生活を通じて、子どもたちの育成を図る場所として、平成17年に開設された体験活動施設です。
千葉県内の学校がセカンドスクールに利用するほか、スポーツチームの合宿や子ども会の宿泊イベントなど、学校外の団体や個人利用も可能で、さまざまな用途に活用されています。
千葉県民以外でも、もちろん利用可能です!
千葉市少年自然の家の施設紹介
「自然の家ってなんだか古めかしそう」「セカンドスクールに利用する施設って使い勝手が悪そう」そんなイメージがありませんか?
お恥ずかしながら私も勝手に、老朽化した施設を想像していました…
というわけで、ぜひこちらをご覧ください。
想像以上にキレイな場所じゃないですか!? こちらは宿泊棟入口の写真です。
部屋は、「4人用ベッドの部屋」「6人用ベッドの部屋」「小上がりの畳部分がある部屋」などさまざまな形がありますが、どれもさっぱりとしていて清潔な印象です。
こちらは洗面所です。8人ほどが同時に利用できるようになっています。もちろんお湯も出ます!
トイレや洗面所が個室にない点は、ホテルとは違ってセカンドスクール施設ならではですが、各階に男女別に分かれてそれぞれあるので、そこまでストレスはありません。
宿泊棟内には自由に利用できる本棚スペースもあります。
宿泊棟から渡り通路を通った先に、食堂や大浴場がある建物があります。
そのほかにも敷地内には、「体育館」や「クラフト室」など活動をするための場所や、「野外炊飯場」などのキャンプ施設もあります。
千葉市少年自然の家が主催するイベント
千葉市少年自然の家では、主催イベントが年間通して定期的に開催されています。
・マンスリーウィークエンド(月1回開催/宿泊/幼児から参加OK)
・ファミリーキャンプ(月1回開催/宿泊/小学生以上の子がいる家庭)
・家族キャンプ(不定期/宿泊/千葉市科学館とコラボした星空キャンプなど)
・子どもキャンプ(年4回の通年プログラム/宿泊/千葉市内在住の小2以上)
・日帰りイベント(ワークショップ、青空クッキングなど)
※月1回開催イベントは開催しない月もあります
さまざまな種類がありますが、今回は、幼児から参加可能な家族向けイベント「マンスリーウィークエンド」についてご紹介します。
我が家は長男が幼稚園年長、次男が2歳の頃から、マンスリーウィークエンドに参加しています!
マンスリーウィークエンドのオススメポイント
マンスリーウィークエンドは、月1回開催されている1泊2日の宿泊イベントです。(※3月、7月、8月は無し)
これまで通算160回近く開催されている人気イベントです。
千葉市外や千葉県外の住民でもOK! 幼児から参加ができ、事前応募制で、応募数が多いと抽選になります。
気候が良い時期は抽選になりやすいですが、コロナ禍が明けて定員数が多くなりました!
マンスリーウィークエンドの特徴や、オススメポイントをご紹介します。
選べるプログラムがうれしい
マンスリーウィークエンドの最大の特徴は「選べるプログラム」ということです。
毎回、季節に応じたプログラムが4つ用意されています。その中から、子どもの興味などにあわせて、計2つのプログラムを体験することができます。
「普段できない火起こしをやりたい!」「クラフト系ワークショップがやりたい!」「クライミングウォールに挑戦したい!」など、好きに組み合わせることができます。
また1日目の夜にもプログラムが用意されていて、こちらも選択が可能です。
「キャンプファイアー」「クラフト系ワークショップ」「夜のハイキング」「星空観察」など、プログラム内容は季節によってさまざまですが、宿泊だからこそできる夜の体験を楽しめます。
もちろん「夜は疲れたからプログラムに参加しない」という選択もOK!
家族の事情にあわせたプログラムを組めるところが良い点です。
準備万端の野外調理プログラム
どの季節でも必ずひとつは、野外調理プログラムがあります。
自分でヨモギを摘むところから作るヨモギ団子や、落ち葉を使った焼き芋、バレンタイン時期のチョコスイーツなど、内容は季節によってさまざまですが、最大のポイントは施設側が食材や調理器具など必要なものを準備してくれるということ!
必要な準備を考えるだけで、アウトドアクッキングが苦手な人は頭が痛くなりますが、マンスリーウィークエンドならその心配はなし!
私自身、こういう準備が苦手なので、心配せずに子どもたちとアウトドアクッキングを楽しめるのはうれしい!
また、「薪で火を起こしたことがない」という方でも大丈夫!
プログラム担当のスタッフが何人もいるので、最初にやり方を教えてもらえますし、もし「うまく火がつかない」という場合でも気軽に相談することができます。
「初めてでちゃんとできるか不安…」という時、スタッフさんの存在がとっても心強い!
もちろん薪も施設側が用意してくれて、薪代も参加費用にすべて含まれています。
最初の頃はマッチで火をつけるのも怖がっていた息子も、今では怖がることなく、率先して火を起こしてくれるようになりました。
季節を感じるプログラムがいっぱい
季節を感じるプログラムもたくさんあります。
新緑の季節のミニハイキング、田んぼの生き物調査やハロウィンイベントなど、ワクワクするものばかり!
暑い季節にはどろんこ遊びもあります。日常ではなかなか経験できない!
プログラム内容は千葉市少年自然の家のホームページに掲載されます。
2024年1月のマンスリーウィークエンドでは、「稲の脱穀とポン菓子試食」がありました。(※年によってプログラム内容は変更されます)
社会科資料集などで見たことがある「千歯こき」や「脱穀機」、もみ殻を選別する「唐箕(とうみ)」などを、実際に使って脱穀し、玄米にしました。
貴重な経験でしたし、人の手で精米するという大変さを身をもって知りました。
子どもたちの自主性が育まれる
千葉市少年自然の家はホテルとは異なるため、シーツなどのリネンを使って自分たちでベッドメイキングをする必要があります。
リネンを受け取りに行ったり、使用後はリネン庫に戻したり、確かに手間ではありますが、「子どもたちの自主性を育む」という意味では、これもある意味ひとつのプログラム!
普段あまりやらない仕事に、子どもたちも張り切ってお手伝いしてくれます。
セカンドスクールの事前練習にもなりそう!
また退室前には部屋を掃除する必要もあります。
ホウキで部屋を履いたり、クイックルワイパーをかけたり、こちらも子どものお手伝いを促すのにぴったり!
日常では忙しくて、なかなか子どもたちにお手伝いをさせられないというご家庭でも、ここならゆっくりと子どもの作業を見守ることができます。
食堂はすべてバイキングスタイルになります。
施設側はこれを食育の一環としており、自分で適切な量を自分で取るという練習にもなります。
ホテルなどのバイキングだと、子どもにやらせるのはハラハラしますが、ここは子どもがたくさんいる場所なので、「ゆっくりでも大丈夫」「失敗しても大丈夫」という安心感があります。
片付けももちろん自分たちで行います。
箸やコップは指定のカゴに入れ、食器は洗い場に入れるという工程も、子どもたちがやります。万が一の場合は親がフォローできる場面で、こういう経験ができるのはありがたいです。
自由時間でも遊べるものがたくさん
プログラムや食事以外の空いた時間も、遊べるものがたくさんあります。
まず施設の入口には、自由に遊んでOKな縄跳びやフリスビーが用意されています。
やわらかい素材でできた「チャンバラスティック」は子どもたちに大人気!
「モルック」と呼ばれる競技用のアイテムも無料で貸し出しされています。
遊び方の説明書もついていますが、やり方がわからなければスタッフに聞けば教えてもらえます。
さまざまな工作クラフトも用意されています。(別途料金がかかります)
物作りがお好きなお子さんはチェックしてみるとよいかも!
さらに我が家のイチオシは、施設内にある「博物館」です。
自然が環境学習センターの中に「学習室」と呼ばれる場所があります。
「……あれ?暗い?」
よく見ると「照明はこちら」という貼り紙があります。いつでも利用可能で、利用者が自分で照明をつけて、退室時には照明を落とすというセルフサービススタイルになっています。
照明をつけると……
じゃーん!
まるで博物館のような場所になっています。
標本も多く、展示にもこだわりがたくさん! 顕微鏡も置かれています。
この規模の学習室が、無料で好きな時に入室できます。
好きな時に入室できるので、貸し切り状態の時もたくさんあります!
値段がとってもリーズナブル
こちらのマンスリーウィークエンド、実はとってもリーズナブル!
1泊2日、3食付き(1日目夕飯・2日目朝食・2日目昼食)、プログラム付きで、以下の値段になります。
(※注意:乳児の年齢に該当するお子さんの食事代およびプログラム代は含まれていません)
これはとってもリーズナブル!
1泊2日の旅行をしようとしたら、宿泊費だけでなく現地での観光費用や食事代が必要になります。
ところがマンスリーウィークエンドの場合、すべて含まれているので、現地で追加で支払う金額といったら自動販売機の飲み物くらいです。
食事の時に食堂で水筒に麦茶を入れられるので、それを利用すれば自動販売機もほとんど必要ではありません!
千葉市少年自然の家に宿泊する時の注意点
これまで千葉市少年自然の家およびマンスリーウィークエンドの良い点をご紹介してきましたが、最後に注意点をご紹介します。
まずマンスリーウィークエンドは事前申し込み、応募多数の場合は抽選になります。
これまで我が家が応募を通じて感じたところだと、行楽シーズンの頃は応募が殺到しやすいのか落ちやすく、逆に冬は応募人数が少ないのか当選確率が高めです。
もし定員に満たない場合は、募集を締め切った後にホームページ上で追加募集があります。
冬のマンスリーは火のあたたかさを感じられて、それはそれでとっても楽しい!
もう1点は、ホテルとは違うので、アメニティグッズをすべて持参する必要があるということです。
・タオル類一式(バスタオル、浴室タオル、手拭きタオルなど)
・歯ブラシ&コップ
・ドライヤー
・寝間着
※シャンプーとボディーソープは浴場にあります。ご自分のものが必要な場合はご持参ください。
※紙コップや箱ティッシュがあると便利です。
※おねしょ等でマットレスを汚した場合、追加料金がかかりますので、不安なお子さんは夜用のおむつがあると安心です。
正直荷物は増えますが、施設内でもアウトドアワゴンを使用できるので、そちらにすべてのせて移動するのがラクチンでおすすめです。
我が家はいつも、施設内でもコールマンのアウトドアワゴンを引っ張って、荷物を運んでいます。
入口の受付には最小限の日用品が販売されているので、もしどうしても何か忘れてしまった場合は、受付に相談してみてください。
千葉市少年自然の家のアクセス方法
【住所】千葉県長生郡長柄町針ケ谷1591-40
【電話】0475-35-1131
自然の家を上手に利用して親子で体験を
千葉市民や千葉県民以外でも利用できる千葉市少年自然の家。マンスリーウィークエンド以外でもさまざまなイベントが開催されています。
ぜひ上手に活用して、親子で自然体験&アウトドア体験を楽しんでもらえたらと思います。
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