冬になると木々は葉が落ち、花も少なく、生き物もほとんど姿を消しています。
アリ1匹見つけるのだって一苦労!
そんな中、子どもと公園に出かけたり散歩をしていると、「寒いし早く帰りたい!楽しみが見つけられない!」という方も多いはず!
寒がりで冷え性な私、その気持ちはよくわかるー!!
そんな親御さんの少しでも助けになるよう、冬の散歩を楽しめるようになる(かもしれない?)おすすめ絵本をご紹介します。
冬のさんぽをもっと楽しむ絵本
冬の景色や冬の外での過ごし方は、「積雪する地域」と「積雪しない地域(雪が降らない地域)」で、だいぶ変わってくると思います。
今回は私が住んでいる千葉県のように、「ほとんど積雪せず、冬でも散歩ができる地域」に向けて、冬の散歩にぴったりの絵本をご紹介します。
雪の絵本はまた別の機会にまとめたいなと思っております。ご了承くださいませ。
ふゆのぺたんこぐさ
福音館書店「ちいさなかがくのとも」より2020年2月号。
春にキレイな花を咲かせる野草の中には、冬に葉が「ロゼット」という形態になるものが多くあります。たんぽぽも冬にはロゼットになります。
寒さをしのぎ、できるだけ太陽光を浴びようとするロゼット!
冬に子どもと散歩しながら、春より一足早く「たんぽぽ見つけた!」をするのはいかが?
さらにロゼットから詳しく植物の名前を調べたい方には、ロゼットのハンドブックもあります。
あかいみみつけた
福音館書店「ちいさなかがくのとも」より2012年1月号。
冬にできる赤い実は、すべてナンテンだと誤解していませんか?
この本を読むと「赤い実ってこんなに種類があったのかー!」と驚きます。意外に散歩していると、ナンテンのほうが見つからない場合も?
ちなみにナンテンは「難転=難を転ずる」として、縁起の良い木とされています。
詳しく実の種類を知りたい場合は、こちらのハンドブックがおすすめ! 赤い実を見ただけでは判別しにくいこともあるので、葉も一緒に載っている写真はとってもわかりやすいです。
ふゆめがっしょうだん
冬に休眠して、春に葉や花になるのを待つ芽「冬芽」。
葉が落ちてしまって寒々しい姿をしている木々ですが、よく見るとかわいらしい冬芽がついていたりします。
色鮮やかな冬芽や、ふわふわの洋服を着た冬芽など、その姿はさまざま。「ふゆめがっしょうだん」を親子で眺めた後、冬芽探しに出かけるのもオススメです。
長男は幼少期の頃、ドウタンツツジの真っ赤な冬芽を見て、よく「マッチみたい!」と喜んでいました。
さくら
ええええ!? まだ冬なのにもう桜の絵本!?
ところがどっこい、こちらのかがくのとも絵本「さくら」は、四季折々の桜の姿を紹介してくれています。
春にキレイな花を咲かせる桜が、冬にどんな冬芽があるのか、実際に見られるのはもちろん冬だけ!
固い冬芽が少しずつ黄緑色になり、やがてピンクが顔を出す変化を観察するのも楽しいです。
冬の桜を観察しておくと、春の桜前線ニュースも感慨深く見られるかも?
つばきレストラン
冬に美しい花を咲かせる椿。なぜあえて、こんなに寒い時期に花を咲かせるの?
その答えとともに、冬に椿にやってくる「椿レストランのお客さん」を紹介した1冊。
東京寄りの千葉県住まいの我が家ですが、冬、車が多く行き交う県道の街路樹の花に、たくさんのメジロがやってきているところを何度も目撃しています。
ぜひお子さんと「冬のレストラン」を探してみてください。
我が家がレストランに来るメジロをよく見かけたのは、日差しがある昼間が多かったです。
また、家に庭があったり周囲の環境が許すのであれば、鳥を探しに行くのではなく、逆に鳥を呼んでみるのも楽しいかも!
エサを探すという野生の力を損なわないよう、鳥を呼べるのは冬だけなので、冬の間がチャンス!
ふゆのむしとり
はたこうしろうさんが描く兄弟シリーズの1冊。
生き物探しが得意なお兄ちゃんが、弟と一緒に虫捕りに出かけます。でも今は冬、本当に虫なんているの?
弟の心配をよそに、お兄ちゃんはどんどん虫を見つけていきます。
具体的な探し方とともに、冬でも探せば生き物はちゃんとそこにいるんだと教えてくれる絵本です。
「むしとりにいこうよ!」「いそあそびしようよ!」など、こちらの兄弟シリーズはどれも楽しく生き物について学べます!
じっちょりんのふゆのみち
人間が知らないところでひっそりと生きている「じっちょりん一家」シリーズ。
小さいじっちょりんの視点から、普段は見逃しがちな「足元の自然」を知ることができます。
「冬を過ごす家」を目指す途中、じっちょりんたちは野草のロゼットや寒椿を見つけます。そうしてようやく目的の場所に辿り着くと…?
動植物の名称もしっかりと記載してくれているので、実際の散歩にとても役立つシリーズです。
春には「じっちょりんのあるくみち」、夏には「じっちょりんのなつのいちにち」など、季節に応じた絵本が発行されています!
チョウのふゆごし
福音館書店「かがくのとも」より2018年2月号。チョウの冬越しについて紹介している科学絵本です。
春から夏にかけて、あんなに飛んでいたはずのチョウはどこへいったの?
「成虫で越冬するもの」「卵で越冬するもの」「幼虫で越冬するもの」その方法はチョウによってさまざま。
もしかしたら冬でもチョウを見つけることができるかも!
冬の植え込みをよく観察していると、カマキリの卵を見つけることも!
しもばしら
霜が降りてくる頃にはぜひチェックしておきたい1冊。
これを読むと、霜が「ただ踏んで楽しい」というだけの存在ではなく、観察してみたくなる対象に早変わりします。
「霜ってどうやってできるの?」という子どもの疑問にも答えてくれる科学絵本です。
霜を冷蔵庫で作ってみる方法も載っているので、どうしても霜が見つけられない場合は、実験してみるのもオススメ!
てのひらおんどけい
ひなたとひかげ、触ってみるとあたたかさって違うの?
実際に手で触れて温度の違いを感じてみたくなる絵本です。
冬だとなかなか地面があたたまりにくくて、ひなたでも冷たいことがありますが、それも温度を肌で感じることで、気付くことも多いはず!
見つけなければいけない生き物と違って、いつでもどこでも実験できるところも、ポイントが高い1冊です。
夏に実験する場合は、金属など高温になっている時があるのでご注意を!
ノラネコの研究
街中にいるノラネコの行動を観察し、ノラネコの生態を探る研究絵本。
基本的には、ノラネコを見つけてその後をついていくだけなので、「もしかしたら自分も学者さんと同じようなことができるかも!?」と思わせてくれる1冊です。
季節を問わず挑戦できるので、猫を見つけたら静かに追いかけてみるのも楽しいかも!
実際にやろうとすると、スッと姿を消してしまうのでなかなか難しいー!(笑)
見つけよう!探検ブック
この1冊があれば、ただの散歩も壮大な探検へと早変わり!?
あえて遠くに行かなくても、家の半径100メートルでミッション遂行可能!
「マグマのかけらを集めよう」「いろんな形の雲を見つけよう」など、理科への興味を引き出す35のミッションが紹介されているガイドブック。
冬でも挑戦できるミッションがいくつも掲載されているので、年間通して楽しめます。
ミッションは「生き物」「植物」「地質」「天体」の4種類! もっと挑戦したい子用にレベルアップしたミッションも掲載。
めざめのもりのいちだいじ
冬眠から目覚め、ミツバチの巣が落ちそうになっているのを見つけたヤマネくん。
ヤマネくんはクマさんに助けを求めますが、クマさんはなかなか起きてくれなくて…。冬の終わり、春の目覚めを感じる絵本です。
冬の間、生き物は冬眠していて、春になると目覚める。そんな基本的なことを教えてくれる1冊を読んでおくと、冬の間の散歩中に何も見つけられなくても、「生き物は冬眠しているのかもしれないね」なんて話ができると思います。
冬の間、地面の下で生き物たちがどう過ごしているのかを知る絵本として、「ゆきのうえゆきのした」もオススメ!
冬でも親子でさんぽに出かけてみよう
いかがでしたか?
歩けば野草の花が咲いている!チョウが飛んでいる!という春と違って、「何もない」という印象が強い冬。
けれどそこには、寒い冬を生き抜くための生き物の知恵や、春を待つ自然の息遣いがあったりします。
ぜひ絵本を参考に、冬ならではの発見をお子さんと見つけてください。
私も背中にホッカイロをベタベタ貼りながらがんばります!(笑)
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