私の好きな絵本

誰に何の需要があるのやら、それでも「私の好きな絵本」をまとめてみたくなりました。

知育に役立つとか、子どもの教育のためとか、そういうのを抜きにした「好きな絵本」。

「ああ、わかるわかる!」と思ってくださるものもあれば、「私だったら別の絵本を選ぶなぁ」というものもあると思います。ぜひともこの記事を通して、ご自身のベスト絵本を考えるきっかけになったらと思います。

私の好きな絵本~第一軍

苦渋の決断で選びました。私の好きな絵本、第一軍です!

バムとケロシリーズ

幼稚園時代の長男が、最初にハマったのが「そらのたび」!

バムとケロが作った飛行機を絵に描いたり、工作で再現しようとして以来、バムケロシリーズは我が家の必須アイテムになりました。もちろん、「バムとケロのにちようび」のドーナツも作りましたとも!

みみずく
みみずく

バムケロの期間限定カフェがオープンしたら絶対に行くのに!と何年も思っています。

ウエズレーの国

ブログでも何度も登場しているこちら。我が家の育児バイブルと言っても過言ではないです。

ウエズレーが自分の庭に作った「文明(秘密基地)」も憧れますが、他の人とは違う感性を持ったウエズレーが、周囲になびくことなく、周囲からの非難を受けながらも、自分を貫き通すところがすばらしくて!

だからやはり、我が家のバイブル。何かあるたび、私も長男もこの絵本を開きます。

ジャーニー

リターン 洞くつ壁画のまほう/アーロン・ベッカー
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アーロン・ベッカーによるジャーニー3部作。

文字がない絵本ですが、目の前に広がった異世界と、少女と少年が巻き込まれていく大冒険にドキドキが止まらない1冊です。語らないからこそ「これはどういう世界なのかな」「誰が敵で、今何が起きているんだろう」とあれこれ想像して、どんどん惹き付けられる魅力に満ちています。

ぼくとサンショウウオのへや

ぼくとサンショウウオのへや
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これを最初に読んだ時は「そうきたかー!」と衝撃でした。

お母さんが言うんですよ。サンショウウオを飼い始めた少年に、「食事はどうするの?」「どこで寝るの?」って。すると少年が提示するのは、決して「サンショウウオの飼い方」ではなくて、部屋を森そのものに変えていくというもので、もうね、すごすぎた。すごすぎたのです。

つみきのいえ

しっとりホロリとして、胸があたたかくなる物語です。

海の水位があがるたびに、積み木のように上に積み上げていった家に住むおじいさん。海の中にすでに沈んでしまった下の部屋には、過去の思い出が詰まっているんです。

も――この思い出がね!? おじいさんが結婚した時、子どもたちと過ごした時間、少しずつ家は変化して、少しずつ年老いていって……そういう回想を見せられちゃうと、私はたまらんのですよ。ううっ(すばらしかった)

とびっきりのともだち

これは最初に読んだ時、胸にグッときすぎて泣きました。

少年が海辺で子犬に出会うんです。その少年は飼っていた犬を亡くしたばかりで、その犬のことを「とびっきりの友達だった」と子犬に語るわけです。だからぼくたちは友達にはなれないんだと。

そんな話をしながらも、浜辺に行くたびに子犬と一緒にいる少年。この1人と1匹の間に流れる静かな時間がもうたまらなくてですね? 嵐がきて、ついに子犬を抱き上げて家に帰った後、少年の言葉にもうもう胸の中が嵐です。大号泣―――!

ルリユールおじさん

いせひでこさんの作品、どれも素晴らしくて迷いに迷いながら、やっぱり1番はこの「ルリユールおじさん」かなと。

本を直す職業をしている「ルリユールおじさん」と、大切な植物図鑑が壊れてしまって、修理に訪れた少女。この2人の間に流れる時間が、空気まるごとやわらかくて愛おしくて、まるで宝物のようなんです。

なつのいちにち

はたこうしろうさんの作品は好きなものばかりなんですが、これは別格だった!

何このアングル、何この躍動感。テンポのよい文章が、読み聞かせの時に口触りがよくて、クワガタを狙う少年と一緒に、自分の中でもどんどん気持ちが高揚していくんですよ。そしてラストの爽快感!

夏に読むべき1冊。間違いないです。

にちようびのぼうけん

1作者につき1冊と思っていたのに、早くもそれを破りましたすみません。

「にちようびのぼうけん」を含んだ、はたこうしろうさん作のこちらの兄弟シリーズ! 生き物に詳しくて、フットワークが軽く、なんだかんだで面倒見がよいお兄ちゃんが、我が家の長男に似ていて、そんなお兄ちゃんについていく弟がこれまた我が家の次男に見える!(笑)

完全に個人的な事情で外せなかったシリーズです。

おとうとがおおきくなったら

またしても兄弟本!(笑)

ただしこちらは兄弟本ということを抜きにしても、空想の中で展開される冒険にワクワクさせられて、「子どもだもの、こういう夢を見てほしい!」と思えるところがお気に入りの1冊。もちろん現実を知っていくのも必要ですが、こういう冒険心をいつまでも忘れずにいてほしいなと思います。

空からのぞいた桃太郎

空からのぞいた桃太郎
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これは初めて見た時に衝撃だった!

タイトルの通り、桃太郎の話を空から眺めた物語です。登場人物は豆粒サイズ、あとはどーんと風景。文章はなし。四季折々の移り変わりの美しさとともに、俯瞰することによって見えてくるのは「何が正義なのか」ということです。

旅に出た桃太郎がたどり着いたのは、楽しそうに宴会をしている平和な鬼たちの姿。そこに突然乗り込んで鬼たちを倒した桃太郎。金銀財宝を引いて、おじいさんおばあさんのところへ帰ってくる…。はたして悪はどっち? 正義はどっち?

子どもたちに一度は読み聞かせたい絵本です。

過去と未来とわたしたち

科学絵本はあげていたらキリがないんですが、これはとんでもないです。とんでもない絵本です。今までの固定概念がすっ飛んでいきます。

人は死んで元素に分解してこの世界に戻っていくとするならば、私たちの身体の中には徳川家康やクレオパトラの原子が少しずつ入っていることになる。つまり、私たちの中に「過去」がある。

私たちの身体に当たった光は宇宙に飛び出し、100億年以上あとでも宇宙に私たちの姿を映し出す。私たちは「未来」に存在している。――そう、たとえ、死んだ後でも。

衝撃の1冊です。ぜひ、大人にも読んでほしい本です。

ながいながい骨の旅

進化の歴史を骨の視点から考えた科学絵本。これはもう「なるほど!!!」が詰まりすぎていてびっくりしました。

「すべての生き物は海からやってきた」っていうフレーズ、よくあるじゃないですか。確かにそれは間違いじゃないんですよ。そして実は、生き物は海なしでは生きられない。でも私たちは地上で生きている。では、なぜ生きていられるのか。

それは骨の中に海があるから。カリウムやカルシウム。海にあったものを、今、骨が抱えている。

「進化ってあれでしょ?恐竜とか、なんとか原人とか、そういうやつでしょ?」ってふんわりしている方こそ、ぜひ読んでほしいです。

私の好きな絵本~第二軍

惜しくも一軍入りを逃したけれど、でもオススメしないのはもったいない!という絵本をご紹介。

リンドバーグ

とにかく絵。絵です。トーベン・クールマンのネズミシリーズは、とにかく絵がすばらしすぎて、「ふわあああああ!」ってなります。

おたすけこびと

なかがわちひろさんのおたすけこびとシリーズ。ちいさなこびとたちが、重機に乗って仕事をするっていう、この発想がよい! そして無駄のない文章量も私好みです。

みみずく
みみずく

こちらの「おたすけこびと」第1作、実は全ページに「転んで倒れているこびと」がいます。探してみてください。

みんなのいえ

たしろちさとさんも、我が家がだいすきな作家さん!!

これまたどの作品にするか迷ったんですが、最近発行された新刊「みんなのいえ」に軍配。ボロボロの空き家に少しずつ人が住み始め、やがてみんなで居心地のよい家にしていく物語です。

おじいちゃんとパン

たなさんにはぜひとももっと絵本を出してほしい! そう願う作家さんです。

「おじいちゃんとパン」は美味しそうなトーストと、おじいちゃんと孫のやりとりが心あたたまる絵本です。孫の手書き文字っていうのがまたにくい演出なんですよ。孫が大きくなるにつれて、たどたどしかった文字も成長していくっていうのが最高!

ネズミのゆうびんやさん

ネズミのゆうびんやさんが、みんなの家に郵便を届けるお話なんですが、もうね、絵がよいんですよ。屋根の上にハチの巣があるクマさんのおうち、大家族のウサギさんのおうち、雪山に住むイエティーさんのおうち。

「さまざまなおうちの断面図」が見られるという点では、「100かいだてのいえ」シリーズにも似ていますが、ゆうびんやさんのお届け物っていうところが可愛らしくて好きです。

ちょろりんととっけー

そう! トカゲの視点から見ると、草や葉はこんなに大きいし、木はあんなに高い!

そんな「視点」を思いださせてくれる絵本です。そしてこれまたちょろりんがいいお兄ちゃんなんですよ。兄弟本に弱い、仕方ない。我が家に兄弟がいるので仕方ない。

インクレティブルホテル

長男が図書館で手にとって読んでみた1冊。「これまで周囲から虐げられてきた主人公のすごさにみんなが気付く」っていう、王道の展開は、やっぱり読後感がスッキリしますよね!

この主人公が作り上げたスイーツが、もう華やかでてんこ盛りでキラッキラで最高なんです。この見開きドーン!のスイーツページが好きで、何度も読んでしまう絵本です。

お月さんのシャーベット

「お月さんのシャーベット」このタイトルがもう惹かれないわけがない、と言いたい。

紙で作った人形で作り上げた世界観は、あたたかみもあって、幻想的で、とけそうに暑い夏の空気の匂いまで感じられそうなんですよね。

里山百年図鑑

松岡達英さんの作品は、もう片っ端からお世話になっているわけなんですが、あえて1冊選ぶとするとこれかなと。苦渋の選択でこれかなと。

「絵本じゃなくて図鑑じゃん!」というひとりツッコミを置いておきます。

松岡さんの繊細なイラストで、四季折々、さまざまな生き物姿を見せてくれるすばらしい図鑑です。

好きな絵本を考えてみよう

いかがでしたか?

今後、もしまた新しい絵本との出会いがあれば、しれっと記事を書き直すこともあるかもしれません(笑)。もしよろしければ、ぜひご自身の「ベスト絵本」を教えてくださるとうれしいです。

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